ふぃぎゅ@メイト

メーカー エクスード
『阿騎馬町』

全国のオタクたちが聖地として巡回することを望む場所。通称アキバロード

ごく一般的なオタク『渡馬 景護』は毎日のようにアキバロードに入り浸り、同人誌を値踏みし、エロゲーを物色し、美少女フィギュアを買いあさる充実した日々を送っていた。

中でもお気に入りは現在絶賛放送中のアニメ『恋するシルクハット〜マジ狩る怪盗メメ子〜』関連のグッズ。そんな彼が手に入れたメメ子フィギュアは……

本物の魔法少女が乗り移ったメメ子フィギュアだった。

禁断魔法を使ったせいでこの世界に来たという魔法少女は、問答無用に自己中心的に話を進め、しまいには元の体に戻るために「その‘セイエキ‘とか言う液体を私にかけて」とか言ってくる始末。

大好きなキャラクターに生では言われたくない言葉に、困惑する渡馬はどうするのか!?

そして二次元にしか存在しない魔法少女が、オタクの集まる町阿騎馬町に降り立てば、いったいどうなってしまうのか!?

奇妙なフィギュア魔法少女とオタクの、熱く濃い夏が始まる。

(公式より抜粋)

ガチャガチャのフィギュアを改造したりするSLG作品。

シナリオ(ADVパート)ではイフリヤの唯我独尊的な性格や、ハセガワの主人公をご主人様といいながらも敬っていないような態度はホント面白く出来ていますね。ドタバタコメディのようなものを見ているかのような感じでありプレイヤーはその日常に惹き込まれると思いましたよ。またEDの展開の多さも見ものですね。Trueエンドはもちろんのことシリアスな終わり方、ほとんどBADエンドといえるような終わり方とどのEDを見ても話の展開としてはありだな〜と思えましたしね。そしてそうなっていった心理の変化もなかなか上手に描けていたようにも感じましたし、SLGパートに力を入れるだけでなくADVパートも十分に作りこまれていましたね。

ただキャラの魅力は人を選ぶと思いましたね。キャラの個性が強い=気に入ったらかなり楽しめるということになっているので、しょっぱなからイフリヤの性格が好ましくないと思ってしまうとこの作品は苦痛でしかないようにも思えますしね。また中盤あたりからコメディよりもシリアスなネタに変わっていくという展開もこの作品の魅力である部分が薄くなるようにも感じましたよ。コメディ的なものが狙いで購入したならこの流れは微妙だろうな〜とは思いましたよ。

そして肝心のSLGパートは難しいの一言に尽きますね。ガチャガチャをまわしてフィギュアを獲得し、そしてそれをパーツ化にしてもとの素材に付加をして新たなるフィギアを作り続る〜といった流れになっているのですが、まずどのフィギアをパーツ化し、どの素材に付加するのかというものが分からないと即座にBAD ENDとなってしまいます。初回プレイであるならほぼ間違いなくBAD ENDという流れになるのはほぼ間違いないかと思いますよ。また時間的にも制限がかなり際どく作られていたりしていたり、どのフィギアを得られるかどうかは運要素的なものが大きく左右するなど、予定通りにフィギュア作りをしようとしてもうまくいかないといったことになりかねません。
さらにガチャガチャをまわすのには金が必要となっており、その金儲けや資金繰りにもかなり苦労しましたね。このSLGは「いかに楽しめるか」というよりも、「いかに効率よくフィギュアの改造をしていけるか」というものが課題となってきているように感じましたね。
ただその効率よくできるようになってくるとこの作品の面白さが出てくるようになってくるとは思いましたけどね。効率よくできるようになると、次のHシーンはどんなんだろうな〜などと思える余裕がでてきますしね。
そしてこのSLGの最大の問題点であるのは、やはり作業プレイになってしまうという点でしょうか。資金繰りをする→ガチャガチャをまわす→家に帰ってフィギアを改造するというサイクルが延々と続く事になります。そのサイクルの途中にイベント的なものが含まれているのですが、そのイベントの数が序盤には豊富にあるにもかかわらず、作品の中盤にかけて少なく+つまらない(ドタバタ具合が減る)といったものとなっているために中だるみするのは必至ですね。そしてSLGパートの長さもかなりあるために全キャラ攻略となったらさすがに根気よくプレイしていかないと難しいのではないでしょうか。
…まぁイフリナルートがメインであるならば他は付属的なものであると思っていいですけどね。

ただ難易度設定というものがあったらこの作品は万人受けするだろな〜と思いましたね。これはエロゲーで遊ぶレベルを超えていると思いましたよ…。また作品の自由度もやや低いかな〜とは思いましね。作品は飾る、売る、トレードに出すの項目しかありませんし、飾るんじゃなかったら売るかトレードに出すことになりますから他にも仕様用途があればいいかな思いました。

絵では各イベントCGはエロかったりおもしろかったりと綺麗に仕上がっていたと思いました。ただ立ち絵では発言するキャラの顔が左下に表示され、その表情のみの変化となっており、立ち絵には変化がないといったのはもったいなかったな〜と。

音楽ではOPムービーのアニメーションの質の高さにビビリましたよ。普通にアニメとして放送できるんじゃないのか?と思いましたよ。まぁ曲はちょっとなじめない感じの曲でしたけど、ムービーがすごいのにはホント…。

Hシーンではその量の多さはすごいの一言に尽きますね。特にシチュエーションの豊富さはホントに…。チャイナ服やスク水などのものもあったりしてますしどのジャンルでも対応していると思いましたよ。ただほとんどのシチュエーションは主人公の妄想オナニーということなっているので、そのHシーンでは足コキなら足コキだけ、フェラならフェラだけというような形になっているものが多く、単発的なものも多くなっていましたね。ただそのHシーンのおかげでSLGパートが苦痛ではなくなるものでありますけど…。
まぁそれであっても抜きゲー作品同様のエロさがあると思いましたね。

「やりこみ」という面で見るとこれ以上はないだろうと思えるような作品。アリスソフトとは違ったやりこみではありますが、自力攻略、全フィギュア改造などとことんやりこむ要素があるので時間がある人にはこの作品は楽しめるものであると思いましたね。まぁそれに伴い根気がいりますけどね…。




(キャラ別紹介)

・炎道 イフリナ…この作品のメインヒロイン。唯我独尊的な性格でツンデレ。イフリナがデレの状態に変わっていくまでの変化がホントかわいかったです。
また日常シーンでのイフリナの魅力はすごいです。この性格が影響してるのですが、彼女の我侭によって日常が成形されているようにも思えるぐらいです。彼女のルートではTrueエンドのイフリナのかわいさは異常といえるぐらいかわいかったです。
…かわいいとしかいってないけどまぁいいかな…('A`)

・ハセガワ…宇宙人ロボット。ずれた感性や主人公を敬う気がないメイドぶりにはかなり笑わせてもらいましたよ。

・カナイ…実はお嬢様。個別ルート攻略してないから感想わかりません('A`)

シナリオ CG 音楽 Hシーン 私的満足度 総合
20 25 15 25 A 85