絶対★妹至上主義!

メーカー 脳内彼女
女系家族に生まれた主人公は姉妹たちにないがしろにされ、苦難の幼少期を送る。
やがて、就職や進学で姉たちが家を出て行き、主人公にも安らかな日々が訪れるようになる。唯一家に残った妹の湊(みなと)のガサツさにため息をつくときもあるが、自堕落にも楽しい日々を送って過ごしていた。

しかし、転機は突然にやってきたー

春休みを迎え、父が引き取った妹、海音(あまね)が現れる。
主人公は大人しい海音を歓迎するが、彼女は主人公を前世の恋人と呼ぶ電波系だった。
しかも、主人公がもっとも苦手とするしっかりものの妹、円(まどか)が家に帰ってきて、家庭内の決定権を奪われてしまう。
そして一緒に過ごしていた妹の湊は、もともと主人公のことをナメていた。
しかも、幼馴染のゆかりまでもが、友里家に押しかけてくる始末。
主人公は幼少のころの体験と女性経験の少なさのせいで、女である妹たちにきつくあたることが出来ない。
だが、これでいいわけがない。

家庭内の力関係がますます微妙になってきたところで、妹達を見返してやろうと主人公は兄の威厳の復活をが策する。

今ここに、妹達に対するお兄ちゃんの革命が始まった!!

(公式より抜粋)

バカゲーと抜きゲーをミックスさせたような作品。キャラに魅力を感じるかどうかでこの作品を購入するかどうか決まりそうです。あとあらすじにお兄ちゃんの革命が始まったとあるのですが、そんなことはまったくありません。いじられるだけなので革命には期待しないでください。
まず良かった点としては妹(ヒロイン)のキャラが個性的で面白くできています。そして何よりかわいくてキャラの面ではホントいいゲームだと思いました。特に湊とのやりとりはどのルートに入っても出てくるものであり、湊に関係しているものはすべてにおいて笑わせてもらいましたよ。他にも海音のカオスっぷりも面白かったですが、やっぱり湊が最高です!

ただ個別ルートに入るのがとても短い共通ルート(1時間ちょっと)を終えるとすぐ入ってしまうために、ヒロイン同士での掛け合いが非常に少ないように感じましたね。同様に個別ルートに入ってからの話も短く感じられました。さらにはバカゲーっぷりもかなり少なくなってしまうようにも感じました。
また恋愛描写がそこまで濃いとはいえないものとなっています。各ヒロインからの視点としての描写があるのである程度は描写されているのですが、主人公側がまったくといって描写されていませんでしたしね。
「妹として扱ってきた人を女としてみる」という幼馴染を女としてみるというメジャーなルートなどような展開が用意されているのですが、主人公が自分の気持ちを「妹としてしかみれないかな〜」という言い訳ばかりを続けるために、どうだって好きじゃないの?といいたくなったり、相手が好きであると自分自身で納得するシーンが唐突的であるように思えましたよ。さらにまったく好きになれないキャラである主人公。やはり主人公は空気のようなキャラの薄さ、ヘタレ、鈍感となんかどうしようもないやつにしか見えない気もしましたね。特にゆかりルートの主人公なんて殺意が沸いたぐらいムカつきましたからね。…自分が悪いのに逆切れですかといいたかったですよ。
まぁ最後にあげた主人公のことではタイトルからも分かるように「妹至上主義」なわけで主人公がM(いじられる)であることが分かっていたからいいんですけどね。ただヘタレであるのとMであるのは別物であると思うのでこの点だけは妙になじめませんでした。

絵に関してはHシーン以外に関係するイベントCGが少ないなぁという印象がありましたね。他には別に…。

音楽に関してはも別にたいした感想はない感じですね。OPが個別ルートにはいる前に必ず入るのは多いんじゃないかなとは思いましたけどね(OPはスキップ可能ですが)。

Hシーンでは各キャラに9回程度用意されているものとなっており、量の多さは保障できます。ただそのHシーンの中でも尺が異様に短いものがあったりとなっており実用的でないのもいくらかちらほら見えましたね。ただ…
シチュエーションがめちゃくちゃいい!ということはいえますね。この作品のコンセプトである「妹」というテーマを生かし、Hシーンでは「兄さん」「兄貴」「お兄様」など妹とのHということですべて統一されています。さらに主人公がM(受身)になるパターンも多くつくられており、珍しいパターンとなっていますしね。他にも足コキがあったり、全キャラ攻略するとおまけシナリオがでてきたりといろいろ用意されており個人的にてずいぶん満足させてもらいました。

ヘタレな主人公が妙にムカついた感じの作品。恋愛描写をあまり期待せず、ヘタレでムカつく主人公を笑って見逃せるような人ならこの作品をプレイするのはありかな〜と思います。
…ただ自分がMだと自覚をして妹が好きというのなら是非プレイしてみてください!
主人公がヘタレじゃなかったらもっと高評価だったんだろうなぁ…。




キャラ別紹介

・円…ツンデレキャラその1。ツンデレというか説教キャラにも見えてしまうのが悲しいところです。このルートでは主人公が妹を女として見てしまうなら自分が性欲処理を手伝ってやる〜というわけの分からない展開となっています。どう考えてもこの時点で断れよ主人公と思いましたよ…。自分が兄を好きかもしてないという気持ちに気づき、それを素直に表現できないでいる円に素直に萌えましたよ。このルートのみ心理描写と気持ちが変わっていく描写が上手にできていたのではないでしょうか。そしてこのルートので主人公は空気です。何のためにいるのかさっぱり分かりませんとしていいようのない行動。湊とゆかりが話を展開させているようにしか思えませんでしたよ。しかも主人公はいつ円を好きになったのかがさっぱり分かりません。以前に好きかどうかすら分かりません。正直ここまでひどい主人公はめずらしいです。
…勃起している主人公に対して「トイレに言くといっていましたが、兄さんは何色のオシッコを出そうとしていたんでしょうね」はもう名言です(ぉ

・湊…ツンデレその2。さらには話を盛り上げてくれるムードメーカ的なキャラ。彼女が関わることで物語の面白さは数段跳ね上がります。また序盤のノリは完全にバカゲーノリでずいぶん楽しませてもらいました。…まぁ後半は恋愛描写です。
話の展開的には湊が兄である主人公を好きであるが、妹としての立場などの気持ちで揺れ動き最終的には結ばれるといった感じの流れになっています。
上記したように湊視点からの心理はよく描けています。ある意味「妹」と「兄」というこの関係であるものに対するという当然の葛藤が描かれていましたからね。さらにこのルートのみ主人公がまともに見えます。このルートが一番行動力があったんじゃないかなと思えましたしね。一番面白く、そして上手に描かれてルートのように思えましたね。
…ただ近親相姦を認める両親と、それを後押しする妹達っていうのもすごいことだよなぁ……。

・海音…電波系か娘。彼女のルートはこの作品の中ではかなり異色のルートのように感じましたね。他のキャラのように妹としてではなく、実は主人公の父親の隠し子という設定であったためにかなり話が暗めな話になっています。隠し子であった海音は主人公達のことを妬んでおりそのために近づいた〜などといった感じで他ヒロイン達といろいろ揉めることになります。まぁ結局には主人公が助ける〜みたいな流れになっているんですけどね。
まぁ周りのヒロイン達がここまで話に絡んでくるのか〜と思えるぐらいヒロイン達ががんばります。そして主人公はおいしいところだけを持っていっています。

・ゆかり…主人公の幼馴染。なぜか主人公の悪友である本物の兄のことを兄とは認めず、主人公のことを兄さんとよぶ変わり者。まぁこの作品からして妹キャラしか出てこないことは予想できましが、この展開には驚きましたよ。
ゆかりルートでは主人公がゆかりのことを「今まで妹のように接してきたから女のようには扱えない」という王道的なルートでしたね。ただこのルートでも主人公が非常にムカつきます。どのようにムカつくかというと…彼女でもないゆかりが誘惑してきてHしたのにもかかわず、自分はとゆかりは何の関係もないち言い張ったり、さらに関係をはっきりしないことを指摘されるとなんで自分だけが責められるのと逆切れします。これを見たときにはホント殺意が沸きましたよ。
さらに最後にゆかりに気持ちを伝えるところにいくまでが盛り上がりに欠けるために、なんだかな〜といったような印象を受けましたね。

シナリオ CG 音楽 Hシーン 私的満足度 総合
15 20 10 25 B 70